労災年金と障害年金を両方もらう俺が、それでも投資をやめない理由

「年金を2種類もらえるなら、投資なんていらないんじゃないか?」

そう思うのは当然だ。俺自身、最初はそう考えていた。

だが現実は違う。俺は今、労災年金と障害年金の両方を受給している。それでも投資をやめない。やめられない、というより「やめたら老後が詰む」と本気で思っている。

今回は、その理由を数字も込みで正直に語る。「2種類ももらえるなら余裕だろ」という誤解を、まずぶち壊したい。

目次

労災年金と障害年金、両方もらえるって本当?

答えは「はい、もらえる」だ。ただし、そのまま全額もらえるわけじゃない。

俺が職人だった頃に労災事故で障害を負った。そこから廃業、社会保険庁への申請と進んで、最終的に「労災(傷病補償年金→障害補償年金)」と「障害基礎年金・障害厚生年金」を両方受給するに至った。

知っておかないといけないのは、「併給調整」という仕組みが存在するということだ。

「併給調整」とは何か?知らないと損する制度の仕組み

労災年金と障害年金を同時に受給する場合、障害年金の側が減額される。これが「調整」の中身だ。

具体的には次のルールが適用される:

  • 労災の障害補償年金(給付基礎日額ベース)が優先的に全額支給される
  • 障害基礎年金・障害厚生年金は一定の調整率で減額される

調整率は障害等級や労災の給付額によって変わる。俺のケースでは、障害年金の受取額が本来の満額より減額されている。「両方もらえる=倍もらえる」ではないのだ。

「2つ受け取れると聞いて喜んだのに、実際の振込額を見て愕然とした」——これが多くの人の現実だ。

さらに言えば、申請時に「労災と障害年金が両方もらえるんですよね?」と確認しても、窓口の担当者が「はい、受給できます」と答えるだけで、調整で減額される詳細を丁寧に説明してくれないケースが多い。俺もそうだった。自分で調べて初めて「減額されていた」と気づいた。

なぜ年金を2つもらっても「投資なしでは成り立たない」のか

理由は3つある。

① インフレは年金を静かに食い荒らす

物価が上がっても、年金の支給額はすぐには上がらない。「マクロ経済スライド」という仕組みで、年金の伸び率は物価上昇より抑制されるようになっている。

つまり、何もしなければ毎年「実質的な手取り」は減っていく。これに対抗できるのは、インフレに連動して価値が上がる可能性のある資産を持つことだ。

② 障害が重くなれば、医療費は青天井になる

俺は今のところ安定しているが、障害者にとって健康は「いつ崩れるかわからない」不確定要素だ。障害が重くなれば通院・入院・補装具の費用が増える。医療費の自己負担が膨らんだとき、年金の固定収入だけでは追いつかない。

「医療費の貯えがなくて、治療を諦めた」——俺の周りでそういう話を聞いたことがある。笑えない。

③ 「年金だけ生活」は思っているより苦しい

障害年金(1〜2級)は非課税だし、労災年金も課税対象外だ。手取りは額面通りに近い。だがそれでも、月の収入が限られた中で「家賃・食費・光熱費・通信費・医療費」をやりくりすると、貯蓄に回せる余裕はほぼない。

一方で、俺の配当収入は2025年に年間約75万円(税引前)に達した。月に直すと6万3千円超。これは「生活の安全弁」として機能している。

俺が投資を始めた転換点——眠っていた現金を「動かした」だけだった

2022年末の時点で、俺の投資口座の残高は約131万円だった。

でもそれは「すでに投資していた分」の残高だ。実際は職人時代に稼いで貯め込んでいた現金が別にあった。廃業後もそれを銀行に眠らせたままにしていた。2023年から、その眠っていた現金を段階的に投資口座に移し始めた。

時期資産総額(概算)
2022年末約131万円
2023年春約788万円
2023年夏約928万円
2023年秋約1,120万円
2023年末約1,341万円
2024年末約2,726万円
2025年春約2,787万円
2025年夏約3,008万円
2025年秋約3,343万円
2025年末約3,758万円
2026年春約4,169万円

2023年に「急増」して見えるのは、株で爆益を出したからじゃない。銀行に眠っていた現金が「金融資産として可視化された」だけだ。その後は配当の再投資と値上がり益で、本物の複利成長が始まった。

銀行に眠らせているだけでは、インフレに侵食され続ける。俺はそれに気づくのが遅かった。同じ失敗をする人を減らしたくて、この数字を公開している。

今の俺のポートフォリオ(2025年の配当実績)

  • 年間配当総額(税引前):約75万3,769円
    • 国内株配当:約47万9,918円
    • 海外ETF配当:約27万3,851円

主な保有銘柄は三菱UFJ、三井住友FG、オリックス、丸紅、東京海上HD、VYM、VIGなど。1銘柄に集中せず分散させているのは「一発退場にならないため」だ。

「それでも投資は怖い」という人へ

俺も最初は怖かった。パチンコでどん底まで落ちた経験があるから、「お金を失うリスク」には人一倍敏感だった。

だから最初は高配当の個別株から始めた。値動きに一喜一憂せず、「配当が入ってきた」という事実に集中した。それが続けられた理由だ。

投資は「一発逆転」のギャンブルじゃない。年金収入を補完する「もう一本の柱」として育てるものだ。

障害を持ちながら、限られた収入の中で生きていく俺たちにこそ、その「もう一本の柱」が必要だと俺は思っている。

まとめ

  • 労災年金と障害年金は「併給」できるが、「調整」で一方が減額される
  • 「2つもらえる=余裕」は誤解。インフレ・医療費・緊急時のリスクには対応できない
  • 俺は2022年末の131万から現在4,169万円まで資産を増やしたが、これは「株で爆益」ではなく「眠っていた現金を動かして複利成長させた」結果だ
  • 配当収入は年75万円を超え、年金に並ぶ「第3の収入柱」になっている
  • 障害を持つ人こそ、固定収入だけに依存しない「もう一本の柱」が必要だ

知らないと一生損し続ける制度がある。そして、知ったうえで動いた人だけが、次の選択肢を手に入れられる。


📖 俺のこれまでの全記録を読みたい人へ

元職人→廃業→障害→どん底→投資で4,000万円——この軌跡を一本のストーリーとしてまとめた「ヘタゴリラ一代記」をnoteで公開予定です。ブログではバラバラに書いてきた話が、時系列でつながります。公開したらこちらでもお知らせします。

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この記事を書いた人

元・建設業の個人事業主。現在は障害年金・労災年金・就業不能保険を活用しながら、配当金を軸に“無理のない自立生活”を目指す50代男性です。
配当投資、住宅ローン、保険の見直しなど、障害と向き合う中で学んだ「お金と生き方」のリアルを発信しています。

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