日本株40銘柄中29銘柄が増配・減配ゼロ。何も買わずに年間203万円分の配当が増える話

株を買う理由を聞かれたら、ほとんどの人は「株価が上がると思ったから」と答えるだろう。

それは正直な答えだ。俺も最初はそうだった。

でも今の俺に言わせれば、株価の予測は難しい。プロでも外す。個人投資家が読み切れるものじゃない。

だから俺は、株価の予測をやめた。

代わりに見るようにしたのが「増配するかどうか」だ。

目次

今年の本決算。俺のポートフォリオに何が起きたか。

2026年の本決算シーズンが終わった。

俺は現在、日本株を47銘柄保有している。そのうち2月決算・3月決算を含めた今回の本決算で発表があったのが40銘柄。その結果がこれだ。

  • 増配:29銘柄
  • 据え置き:11銘柄
  • 減配:0銘柄

40銘柄中29銘柄が増配。増配率72.5%。減配はゼロだ。

しかもこの「据え置き」の中には2つのパターンが含まれている。

ひとつは、前期に記念配当があった関係で今期は据え置きに見える銘柄。普通配当ベースで見れば実質増配だ。

もうひとつは、SBIホールディングス(8473)のように今期配当を非開示にしている銘柄だ。SBIHDは業績連動で配当を決めるスタイルで、前期も増配している。今期も増配傾向にあると俺は見ている。非開示=減配ではない。むしろ業績次第でさらに上振れる可能性がある。

つまり実態の増配率はさらに高い可能性がある

なお、俺は米国高配当株ETFも保有しているが、今回は日本株の話だけに絞る。

主な増配銘柄と増配率を並べてみる。

銘柄増配率保有分の年間増配額
FUJI+137.5%+¥22,000
システナ+38.5%+¥6,000
インフロニアHD+30.4%+¥10,080
三菱UFJフィナンシャルG+29.7%+¥2,200
トーカロ+22.9%+¥4,160
オリックス+21.9%+¥7,392
三井物産+21.7%+¥2,500
三井住友フィナンシャルG+14.7%+¥2,139
スカパーJSATHD+14.3%+¥3,000
東京海上HD+16.1%+¥2,312
三菱商事+13.6%+¥3,450
三菱HCキャピタル+13.3%+¥1,800
センコーグループHLDGS+12.0%+¥1,212
アイチコーポレーション+8.3%+¥1,500
AREホールディングス+8.0%+¥3,000
アバールデータ+7.1%+¥350
丸紅+7.0%+¥1,500
三協フロンテア+5.9%+¥1,000
トヨタ自動車+5.3%+¥1,000
電源開発+5.0%+¥850
明治ホールディングス+4.8%+¥500
イフジ産業+3.0%+¥500
JFEシステムズ+2.9%+¥400
日本ケアサプライ+2.8%+¥230
アステラス製薬+2.6%+¥1,400
日本特殊陶業+2.4%+¥250
ソフトバンク+2.3%+¥180
ディップ+2.1%+¥500
武田薬品+2.0%+¥188

年間配当の増加額:合計 +¥81,593

この数字をどう見るか。

何も買っていないのに、年間203万円分の配当が増える。

ここが俺が一番伝えたいことだ。

俺の銘柄選びの基準は「利回り4%以上」を狙って買うことだ。

今回の増配によってこれから受け取る年間配当が+8万1,593円増える。これを利回り4%で新規購入しようとしたら、約203万円の元金が必要になる。

¥81,593 ÷ 0.04 = ¥2,039,825(約203万円)

つまり——

この1ヶ月、俺は1円も株を買っていない。なのに、203万円分の株を買い増したのと同じ効果がこれから続く。

企業が「あなたへの支払いを増やします」と勝手に言ってきた。それだけの話だ。

不労所得が、さらに不労で増える。これが増配投資の本質だと思っている。

なぜ俺は株価を見るのをやめて、増配を見るようにしたのか。

職人だった俺が株を始めたのは、6メートルの高さから落ちて脊髄を損傷した後のことだ。

仕事はできなくなった。収入は途絶えた。でも生活費は毎月出ていく。

そこで俺が考えたのが「予測できるお金の流れを作る」ことだった。

株価は読めない。プロのファンドマネージャーでも外す。ましてや俺みたいな元職人が「この株は上がる」と判断するのは、ギャンブルに近い。

でも配当金は違う。

企業の業績を見て「この会社は来年も配当を出し続けるか、増やすか」を判断する方が、株価の予測よりはるかにやりやすい。

業績が安定していて、配当性向に余裕があって、過去に連続して増配してきた企業。これを選んで買えば、来年も再来年も配当が入ってくる確率は高い。

株価が上がるかどうかは分からない。でも「この会社が来期も業績を維持するか」の方がずっと予測しやすい

だから俺は増配投資を選んだ。

建設業者だった俺が、一番リアルに感じる増配の意味。

建設業界にいた人間なら分かると思う。

下請けにとって「単価交渉」がどれだけ消耗する戦いか。

俺には忘れられない経験がある。同じ元請けの下請け業者たちと示し合わせて、みんなで束になって単価交渉を仕掛けたことがある。一人じゃ無理だから仲間を集めた。それなりのエネルギーをかけて、準備して、交渉の場に臨んだ。

結果は完敗だった。「相場はこれや」の一言で終わった。

あれだけ消耗して、単価は1円も上がらなかった。


でも今、俺のポートフォリオでは29銘柄が黙って「支払いを増やします」と言ってきた。交渉もいらない。頭を下げる必要もない。向こうから勝手に上げてくる。

職人時代の俺が聞いたら、「そんな世界があるんか」と目を丸くしただろう。

これが労働者と資本家の、根本的な違いだと俺は思っている。

労働者として生きていた頃——

  • 単価を上げてほしければ頭を下げて交渉する
  • それでも元請けに断られる
  • 自分の時間と体を売って、相手が決めた値段で働く

資本家として生きると——

  • 何もしなくても企業が勝手に支払いを増やしてくる
  • 交渉不要、頭を下げる必要なし
  • 自分が値段を決める側に回っている

さらに言えば、職人時代に俺たちから利益を取っていた「元請け側の構造」が、株主になると今度は自分に流れてくる。

あの時、俺たちから搾り取っていた側に、今度は俺がなっている。

笑い話に聞こえるかもしれないが、これは社会の構造の話だ。

建設業者・職人の人に、特に伝えたいこと。

今この記事を読んでいる建設業者や職人の人がいたら、少し聞いてほしい。

俺がこの仕組みに気づいたのは、体を壊して労働市場から退場させられた後だった。もっと早く知っていれば、あの単価交渉で消耗する必要もなかったかもしれない。

「株は怖い」と思っているあなたへ。

建設業者に投資の話をすると、よくこう返ってくる。

「株はリスクがあるから怖い」

その気持ちは分かる。俺も最初はそうだった。

でも少し考えてほしい。

株のリスク——お金が減る可能性がある。

建設業のリスク——体が壊れる可能性がある。最悪、命を落とす。

俺は6メートルの高さから落ちた。あと1センチずれていたら動脈だった、と医者に言われた。

どちらのリスクが高いか。学べば学ぶほど、実はそんなに変わらないか、場合によっては体を張る仕事の方がリスクが高いとさえ思えてくる。

もちろんリスクの「種類」は違う。株は元本が減るリスク。現場は体が壊れるリスク。どちらが怖いかは人によって違う。

大事なのはリスクを恐れるだけでなく、リスクを知って比べることだ。

株のことを勉強すれば、リスクを下げる方法が見えてくる。分散投資、増配株への絞り込み、長期保有——これらは全部リスクを管理するための手段だ。

→ 具体的な始め方は、高配当株投資5STEPにまとめてある。

一方で現場のリスクは、どれだけ気をつけていても完全にはゼロにできない。俺がそれを証明している。

「株は怖いから手を出さない」と言っている間も、あなたは毎日現場でリスクを取り続けている。

俺より有利な点がひとつある。体が動くうちに気づいたということだ。

俺は体を壊してから気づいた。あなたはまだ間に合う。

職人として稼げている今こそ、動くべきタイミングだ。現場で稼いだ金を少しずつ「増配する企業の株」に変えていく。それだけで、労働者として搾取される構造から少しずつ抜け出せる。株主になった瞬間から、あなたは「単価を決める側」に足を踏み入れている。

現場で汗をかきながら、同時に資本家としての足場も組んでいく。それが今の時代の職人の生き方だと、俺は本気で思っている。

→ 建設業者がお金とどう向き合うべきか、俺の考えをまとめた記事がある。建設業の立場でお金の正解は全然違う

増配株は下がりにくい。これは感覚じゃなくてデータだ。

「増配株は株価が下がりにくい」——これは俺の感覚だけじゃない。

大和アセットマネジメントが算出する「日経連続増配株指数」のデータによると、市場全体が下落した局面で、増配株は日経平均の約39%の下落にとどまっている

つまり日経平均が100下がる時、増配株は約39しか下がらないということだ。

なぜか。考えれば当然だ。

増配する企業というのは、毎年業績が伸びていて、株主に還元する余裕がある企業だ。そういう企業の株は、相場が荒れても「まあここまで下がったら買い」という水準が自然と生まれる。配当利回りが上がるから買い手がつく。だから極端には下がりにくい。

一方で業績が不安定な高配当株は、減配した瞬間に株価が急落する。配当狙いで買っていた投資家が一斉に逃げるからだ。

増配する企業を選ぶということは、株価下落リスクも自然と下げているということだ。

俺の銘柄選びの基準はシンプルだ。

難しいことはしていない。

  1. 配当利回り4%以上を基本ラインにする
  2. 過去に増配の実績があるかを確認する
  3. 業績が安定していて配当性向に余裕があるかを見る
  4. 減配リスクが低い業種・財務状態かをチェックする

これだけだ。

株価チャートは見ない。「今が買い時か」という判断もしない。気に入った銘柄を適正だと思う水準で少しずつ買い増していくだけだ。

結果として日本株47銘柄に分散して保有し、今回の本決算で40銘柄中29銘柄が増配・減配ゼロという結果が出た。

俺は何もしていない。毎年決算が来るたびに、企業が勝手に「給料を上げてくれている」感覚だ。

増配投資は、最初の理解さえできれば失敗しにくい。

株で失敗する多くの人は「上がると思って買ったのに下がった」という経験をしている。

それは株価予測という、誰にとっても難しいことに賭けたからだ。

増配投資は違う。「この企業が来年も業績を維持するか」という予測だ。それは企業の財務諸表を読めば、素人でも一定の判断ができる。少なくとも株価チャートの読み方より、はるかに取り組みやすい。

正直に言う。俺は高校を中退した元職人だ。20代はパチンコで給料を全額使い切っていた。そんな俺でも、増配投資の概念を理解してから「投資で失敗した」という感覚がほとんどなくなった。

→ パチンコをやめて配当株を続けた4年間の話は、この記事に書いた

株価は予測するな。配当を予測しろ。そして増配する企業を持ち続けろ。

まとめ

  • 2026年本決算で日本株40銘柄中29銘柄が増配・減配ゼロ(増配率72.5%)
  • 記念配当の影響を除けば実質の増配率はさらに高い
  • これから受け取る年間配当が+8万1,593円増える
  • 利回り4%換算で約203万円分の「見えない買い増し」効果がこれから続く
  • 増配株は市場下落時に日経平均の約39%の下落にとどまるデータあり
  • 株価予測は難しいが、「業績を維持できるか」の予測は比較的しやすい
  • だから増配投資は失敗しにくい

株価が上がるかどうかを毎日心配しながら投資するのは、精神的にもしんどい。

でも「この企業は来年も増配してくれるだろうな」と思いながら保有する株は、下がっても焦らない。配当が入るたびに「やっぱり持っててよかった」と思える。

俺みたいに障害を抱えながら生活している人間には、特にこの安心感が大事だ。

体が動かなくても、株が働いてくれる。それが俺のやり方だ。

🗒️ ブログに書けなかった感情の記録を、実録として書いている――それでも俺は生きている ― ヘタな仮設屋の、笑えるけど刺さる30年 ―(note)

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この記事を書いた人

元・建設業の個人事業主。現在は障害年金・労災年金・就業不能保険を活用しながら、配当金を軸に“無理のない自立生活”を目指す50代男性です。
配当投資、住宅ローン、保険の見直しなど、障害と向き合う中で学んだ「お金と生き方」のリアルを発信しています。

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