これは、障害者である俺が、同じ障害者に向けて書く記事だ。
国や民間が、障害者のためにどれだけのことをやってくれているか。その恩恵を、俺たちはちゃんと自覚できているだろうか。
感情は後でいい。まず事実を並べる。
まず、俺のことを簡単に
40歳まで建設業の一人親方として働いていた。6メートルの高さから落下し、脊髄を損傷した。障害者手帳1級を取得。医者には「歩けない」と言われたが、クラッチ杖で歩くことをやめていない。
現在の収入は、障害年金・労災年金・就業不能保険の3本柱。これらはすべて非課税だ。高配当株投資も並行してやっており、資産は4,000万円を超えた。
だからこそ、正直に書ける。
国と民間が用意してくれている恩恵を、正直に全部書く
① 収入が非課税——給与換算で月70万円以上の価値
障害年金・労災年金・就業不能保険、合わせて月50万円前後が非課税で入ってくる。同じ金額を給与として受け取ろうとすれば、額面は70万円以上必要になる計算だ。所得税・住民税・社会保険料を引かれる前の数字がそのまま手元に残るのだから、体感で30〜40%は違う。
「非課税」という2文字の重さを、俺はここ数年でやっと実感した。
② 配当金の税金もほぼ取り戻せる
俺は高配当株投資をしており、国内株の配当金を受け取っている。特定口座では約20%の税金が源泉徴収されるが、確定申告で「総合課税」を選択すると「配当控除」が適用される。俺のケースでは課税所得がほぼ配当金のみになるため、源泉徴収された税金のほとんどが還付される。
投資家としての税負担が、障害者であることで大幅に軽くなる。これは知らなかったら完全に損していた話だ。
→ 株で年100万の配当をもらっても障害年金が止まらない理由
③ 自動車税が全額免除——年間111,000円
俺は軽自動車と普通車の2台持ちだが、自動車税の減免対象は普通車1台のみだ。その普通車の排気量が3,600cc。本来なら年間111,000円かかる税金が、全額免除になる。手続きは障害者手帳と車検証を持って市区町村窓口に申請するだけだ。
年に1回、免除通知が届くたびに「ありがたい」と思う。
④ 高速道路・交通割引
障害者手帳を登録したETCカードで高速道路料金が半額になる。俺は車移動が中心なので、これが日常で一番体感しやすい恩恵だ。JR・バスも半額になる制度がある。映画館・美術館・レジャー施設の入場料割引も、手帳の提示で受けられる施設が多い。民間企業が義務ではなく配慮としてやってくれている部分が多い。
⑤ NHK受信料が全額免除
年間で約14,000円。毎年確実に浮く。障害者手帳1級の場合、受信料が全額免除になる。
⑥ 医療費がほぼゼロ——2段階の制度がある
障害者手帳1・2級を持っていれば「重度障害者医療費助成制度」が使える。都道府県と市区町村が実施している制度で、通院・入院時の自己負担が月数百円〜数千円の上限に抑えられる。上限額は都道府県によって異なるが、大きな医療費がかかっても自己負担はわずかで済む。
俺の場合はさらに労災アフターケア制度がある。労災によって障害を負った人間は、治療終了後も関連する診察・治療・処方が無料で受けられる。脊髄損傷に関連する診察・リハビリ・投薬がすべてカバーされており、窓口で払うものがない。労災で障害を負った人間は必ず確認してほしい。労働局か労災病院に問い合わせれば教えてもらえる。
トータルで年間いくら得しているのか
| 優遇内容 | 年間の概算金額 |
|---|---|
| 非課税収入(税負担ゼロ) | 年間100万円以上の差 |
| 配当控除(源泉徴収の還付) | 年間数十万円規模 |
| 自動車税免除 | 年間111,000円 |
| 高速道路半額 | 年間数万円 |
| NHK受信料免除 | 年間約14,000円 |
| 医療費(重度医療+労災アフターケア) | 実質ゼロ |
俺のケースで言えば、年間で見ると優に100万円を超える恩恵を受けている。これだけのことを、国と民間がやってくれている。
→ 障害者こそNISAを使い倒すべき理由——制度を最大限に活かす方法
数字の先にある話
これだけの恩恵を受けながら、「当たり前」になっていないか——俺自身への問いでもある。健常者の怒りをどう受け止めるか、障害者と健常者の分断をどう考えるか。その話は別の記事に正直に書いた。
→ 障害者 vs 健常者の対立、根っこにあるのはお互いの無知だと思う
📖 俺のこれまでの全記録を読みたい人へ
元職人→廃業→障害→どん底→投資で4,000万円——
この軌跡を一本のストーリーとしてまとめた
「それでも俺は生きている ― ヘタな仮設屋の、笑えるけど刺さる30年 ―」をnoteで公開中です。
→ note: hetagorilla

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