「後悔しない無敵の指南書 第二章①」——稼いだ後の人生設計編| 稼げるうちが短いことを、俺は6メートルから落ちて知った

目次

第二章で扱うテーマ

全6回で、以下のテーマを順番に書いていく。

第二回:体の出口戦略——キャリアの準備 体が限界になる前に、次の手を打て。家族への相談、適性の見極め、建設業経験が活きる次のキャリア。ただし「経験が活きる」と「適性がある」は別物だという話も書く。

第三回:降りる時期に備えるお金の準備 現場を降りるタイミングを自分で決めるには、お金の土台が必要だ。現金を眠らせていた失敗、投資を始めた決断、配当収入という第二の現場を作るまでの話。

第四回:体のメンテナンス 職人の体を長持ちさせる実践。障害を持ちながら今も筋トレを続ける俺が書く、現場系の体の守り方。

第五回:社会資本より自分資本 廃業したら人脈が消えた。でも何も困らなかった。「繋がりが大事」という常識に、俺の偏見で正面から異を唱える。孤独は武器になる。

第六回:総まとめ 後悔しない人生設計は、早く始めた奴が勝つ。


最初に断っておく。

このシリーズには俺の偏見が混じっている。現場を20年以上やってきた人間の、経験から来る偏見だ。データで裏付けられた話もあれば、俺個人の感覚でしかない話もある。

それが嫌な人には向かない。

でも、きれいごとだけ並べた記事より、泥臭い現場を知っている人間の本音の方が、同じ世界で生きてきた人間には刺さると俺は思っている。だからそのまま書く。


現場に出て何年になる?

10年か。15年か。それとも20年を超えたか。

毎朝早起きして、体に鞭打って、天気が悪くても現場に出て、それで飯を食ってきた。それは本物の仕事だ。俺もそうだった。

でも正直に聞く。稼いだ先のことを、真剣に考えたことがあるか。

「老後はなんとかなる」「まだ先の話だ」「体が動く間は稼げる」——そう思ってないか。

俺もそう思っていた。6メートルから落ちるまでは。


俺が落ちた日のこと

足場から落ちたのは40代のことだ。

高さ6メートル。あと1センチ動脈がずれていたら、今この文章を書いていない。

病院のベッドの上で最初に思ったのは、家族のことでも仕事のことでもなかった。「俺、何も準備してなかった」という、ただその一言だった。

会社はある。従業員もいる。でも俺が動けなくなったら、全部止まる。障害年金?聞いたことはあるが申請も調べたこともない。保険?入ってはいたが、就業不能になったときどうなるか把握していなかった。貯金は?現金はあった。でも「いつまで持つか」という計算を、一度もしたことがなかった。

稼いでいたから、考えなかった。稼げているうちは、人間は考えない。

これが俺の最大の失敗だった。


現場系の仕事は「稼げる期間」が短い

俺の偏見を言う。

建設業の職人が現役でバリバリ働ける期間は、長くて20〜25年だと思っている。20歳で入ったとして、45歳前後から体にガタが来始める。50代になると、若い頃と同じペースでは動けない。60歳まで現場の第一線に立てる人間は、正直なところ多くない。

もちろん例外はある。塗装・大工・舗装・内装などの職種では、60代でも現役でやっている人間を俺も見てきた。体の使い方や仕事の性質によって、現役寿命は変わる。

ただ俺の偏見を言えば、鳶や足場は別格だ。高所・重量・スピードが三拍子揃う。40代が限界、良くて50代前半だと思っている。

職種に関係なく共通して言えることがある。どんな仕事でも、若い頃と同じペースではいつか動けなくなる。 その「いつか」が思っているより早く来るのが現場系の仕事だ。

サラリーマンは定年まで働ける前提で社会が設計されている。でも現場系の仕事は違う。体が資本だ。体が動かなくなったら、それで終わりだ。

稼げる期間は有限だ。これは体力勝負の仕事をしている人間全員に共通する事実だ。

俺はその事実を、落下事故で強制的に突きつけられた。あなたには、事故が来る前に気づいてほしい。


第一章を読んだあなたへ

このブログの第一章「後悔しない無敵の指南書」では、建設業で稼ぐための考え方を書いた。独立の心構え、元請けと下請けの力学、税金と保険の基礎、稼いでも貯まらない理由——。

あれは「どう稼ぐか」の話だった。

第二章は「稼いだ後をどう設計するか」の話だ。

対象が変わる。第一章は「これから現場でやっていく人・独立を考えている人」に向けて書いた。第二章は「すでに現場にいる30〜40代」に向けて書く。

稼ぐ力はある。でも稼いだ先が見えていない。そういう人間に届けたい。

建設業で稼いで、次の働き方の計画書さえ作ることができれば——一流企業に勤める人間や、高スペックの安定したサラリーマンと引けを取らないくらいに成功できる可能性が、この仕事にはあると俺は本気で思っている。

建設業はハンデじゃない。胸を張って稼げる職業だ。ただ「稼ぐ」だけで終わるか、「稼いだ後の設計」まで作れるか——その差が、10年後20年後の人生を全部変える。


今日から考えてほしいこと

難しい話は各回でする。今回は一つだけ聞く。

あなたは今、現場を降りた後の収入を持っているか。

配当でも、家賃収入でも、年金でも、副業でも何でもいい。体を使わなくても入ってくるお金が、今あるか。

ないなら、それが問題だ。あるなら、それで十分かを考えてほしい。

俺は落ちてから全部考えた。だから時間がかかった。あなたには、落ちる前に考えてほしい。


まとめ

現場系の仕事は稼げる。でも稼げる期間は思っているより短い。体が資本の仕事をしている以上、怪我・病気・加齢のどれかが必ず来る。そのときに何も準備していなかったら、俺みたいになる。

第二章は、そうならないための話だ。偏見込みで、本音で書く。

考え方に年齢はいらない。でも準備には時間がいる。早く始めた奴が、必ず有利だ。


📖 俺のこれまでの全記録を読みたい人へ
元職人→廃業→障害→どん底→投資で4,000万円——
この軌跡を一本のストーリーとしてまとめた
それでも俺は生きている ― ヘタな仮設屋の、笑えるけど刺さる30年 ―」をnoteで公開中です。
ブログではバラバラに書いてきた話が、時系列でつながります。

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この記事を書いた人

元・建設業の個人事業主。現在は障害年金・労災年金・就業不能保険を活用しながら、配当金を軸に“無理のない自立生活”を目指す50代男性です。
配当投資、住宅ローン、保険の見直しなど、障害と向き合う中で学んだ「お金と生き方」のリアルを発信しています。

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