子どもの学費をどう備えるか。この問いへの答えは、知識があるかどうかで全然違う。
俺は知識がなかった。だから月4万円の学資保険を3人分かけ続けた。結果として守られたが、それは正解だったからじゃない。たまたまだ。
今なら違う設計をする。その話を書く。
結論から言う——学費は投資で備えろ、保険は別で持て
学資保険は「貯蓄」と「保険」が混ざった商品だ。どちらも中途半端になりやすい。
俺が今考える正しい設計はシンプルだ。
- 学費の備え → 投資(NISA・高配当株)
- 万が一死亡したとき → 死亡保険で学費をカバー
- 万が一働けなくなったとき → 就業不能保険で収入を守る
この3本が揃っていれば、学資保険は必要ない。投資で学費を育てながら、万が一のリスクは保険で切り離して持つ。役割を分けて考えることが大事だ。
死亡保険があれば、自分が死んでも学費は残る。就業不能保険があれば、働けなくなっても収入が続き、投資も継続できる。学資保険に頼らなくても、子どもの学費を守れる設計が作れる。
これが知識のある人間の答えだ。
俺は知識がなかった——月4万円、5年間払い続けた話
長男が生まれた34歳のころ、学資保険に加入した。その後、双子が生まれて3人分になった。各260万円、合計780万円が満期に受け取れる設計だ。月4万円ほどの保険料だった。
なぜ学資保険を選んだか。深い理由はない。担当者に勧められて、「将来の学費のためだから」と思って入った。投資で代替できるとも、死亡保険や就業不能保険で同じリスクをカバーできるとも、当時は知らなかった。
払い始めて約5年後、40歳で足場から6メートル落ちた。腰椎を損傷し、両下肢が動かなくなった。廃業が決まった。
払込免除が発動した——知識がなかった俺が「たまたま」守られた理由
学資保険には多くの場合、払込免除特約がついている。契約者(親)が死亡・高度障害・重度障害になった場合、以降の保険料が免除され、満期には満額が支払われる特約だ。
俺はこの特約が適用された。障害の認定を受けたことで、5年間払った時点で払済になった。以降、月4万円の負担はゼロになった。
払った保険料の合計はざっと240万円(4万円×12ヶ月×5年)。受け取る総額は780万円。差額の約540万円分は、払わずに済んだことになる。
ただ、正直に言う。これは「正しい選択をした結果」ではない。知識がないまま選んだ商品に、たまたま払込免除特約がついていた。そこに事故が重なった。結果として守られたが、設計として正しかったわけじゃない。
もし当時の俺が投資と保険の役割を分けて考えていたら、学資保険は選ばなかったと思う。死亡保険と就業不能保険を先に整えて、学費は投資で育てていた。そっちの方が合理的だ。
現場職人・一人親方への補足——就業不能保険だけは外すな
会社員と現場職人では、万が一のときの現実がまるで違う。
会社員には傷病手当がある。雇用保険がある。怪我をしても収入がいきなりゼロにはならない。だから「死亡保険だけ持って、あとは投資」という設計が成り立つ。
一人親方は違う。怪我をした翌月から収入はゼロだ。傷病手当もない。雇用保険もない。死ぬより「生きているのに働けない」状態の方が、家族への負担が大きくなる。
だから現場職人には、就業不能保険が最優先だ。これがあれば、働けなくなっても収入が続く。投資も継続できる。学費の備えが崩れない。
俺自身の保険の詳細は別記事にまとめている。→ 現場職人が障害になっても月20万もらえた保険の話
俺が今の収入の柱にしている就業不能保険は月2万円弱の保険料で、月20万円の給付が62歳まで続く(62歳以降の備えはこちら)。変額保険に月5万円払っていた俺が、本当に持つべきだったのはこれだけだった。(月15万払っても保険が使えなかった俺の話)
ただし、就業不能保険の保険料は加入時の年齢で固定される。俺が安く済んでいるのは34歳で入ったからだ。気になるなら早いほど有利だ。
学資保険を選ぶなら確認すべき1点
それでも学資保険を選ぶ場合、確認すべきことが一つある。
払込免除特約の「適用条件」を、契約前に必ず確認すること。これだけだ。
払込免除特約そのものは、主要な学資保険のほぼすべてに標準装備されている。ただし、「何を基準に障害を判定するか」が商品ごとに違う。保険会社の独自基準・障害年金の等級・障害者手帳の等級など、どの状態になれば免除されるかは約款の別表に書いてある。同じ事故に遭っても、基準次第で「降りる商品」と「降りない商品」に分かれる。
もう一つ知っておくべきことがある。払込免除の基準は、時代とともに厳しくなっている可能性がある。俺が加入した当時と、今の約款では内容が変わっているかもしれない。実際に今の基準を見ると、適用のハードルは決して低くない。「昔は降りたが今は降りない」という状況が起きうる。
学資保険の最大の売りは「払込免除で万が一をカバーできる」という点だ。しかしその基準が厳しくなっているなら、その売りの信頼性も下がっている。それでも学資保険を選ぶ理由があるか、俺なら改めて問い直す。
契約前に約款の別表を一枚確認するだけでいい。そこに書いてある「所定の状態」が何を指すのか。それを確認しないで入るのは、保険の一番大事な部分を見ていないことになる。
まとめ——学費は投資、万が一は保険で切り離す
- 学費の備えは投資(NISA・高配当株)で育てる
- 死亡リスクは死亡保険でカバーする
- 就業不能リスクは就業不能保険でカバーする——現場職人はここが最優先
- この3本が揃えば、学資保険は必須ではない
学資保険が「悪」とは言わない。払込免除特約をきちんと確認した上で選ぶなら、最悪の選択にはならない。俺がその証拠だ。
ただ、最初から正しい知識を持っていたら、俺は学資保険を選ばなかった。投資で育てながら、死亡保険と就業不能保険で万が一を切り離して持つ。それが今の俺の答えだ。
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