770万円と760日を煙にした男の、リスタートの記録
「そろそろタバコ、やめたいな…」
そんなことを、何度思ったかわからない。
でも、俺は当時1日3箱ペースのヘビーユーザー。
現場でも、車の中でも、帰宅後のビールとセットでも――
タバコは、生活のすべてに染みついていた“相棒”だった。
ただの習慣ではなく、“生き方”に近かったかもしれない。
それでも、ある事故をきっかけに俺の生活は一変。
両脚に重度の障害を負い、障害等級1級と認定され、
半年以上、車椅子での地獄の入院生活が始まる。
ただ、この地獄ループの中で――
俺はついにタバコと向き合うチャンスをもらった。
「タバコに火をつけていたつもりが、
時間とお金、そして未来を燃やしていたんだ」
数字で見てくれ──これが俺の20年間の現実だ
喫煙習慣をやめてから、自分が何を失っていたのかを冷静に“数字”にしてみた。
計算には、俺が吸っていた銘柄の当時の価格変動(2000年代前半:約280円 → 2020年代:500円超)を考慮して、平均価格を350円と仮定している。
| 項目 | 数値 | 補足 |
|---|---|---|
| 1日の本数 | 約50本(=1日約3箱) | 20年間、肺のブラック労働 |
| 1本の所要時間 | 約3分 | 吸う場所を探し向かうにも別途時間が掛かる |
| 1日の喫煙時間 | 約150分(=2.5時間) | 筋トレや副業の時間つくれる |
| 1年間のタバコ代 | 約383,250円 | 350円×3箱×365日 |
| 20年間のタバコ代 | 約7,665,000円 | 燃やして煙出す費用(お金をコツコツ燃やしてました) |
| 20年間の喫煙時間 | 約18,250時間(=約760日) | 人生の2年以上が吸って吐いてだけ |
| 合計吸った本数 | 約365,000本 | 1日50本×365日×20年(本数数字化したら引きました) |
この数字を見て、自分でもこう思った。
「これ、人生最大の無駄遣いやん」
禁煙のきっかけは、事故と車椅子生活だった──それまでやめられなかった

俺が禁煙に成功したのは、意志の力でも、禁煙外来でもない。
ある日突然の事故で両脚に大怪我を負い、長期入院とリハビリ生活を余儀なくされたことが転機になった。
そして、入院中にこう思った。
「こんな不自由な体になってもタバコって吸いたなるんやな。」
「喫煙所まで行くのもしんどい。吸いたいけど、ベッドから体を起こして車椅子に乗り換えるのが面倒くさい…」
「誰かの介助を受けてまでタバコを吸いに行くって、ほんま病気やな….。」
もしかしたら──
禁煙できた最大の理由は、「物理的に遠くなったこと」と「他人の手を借りてまで吸うことへの抵抗感」だったのかもしれない。
喫煙所に行くのが億劫。
人目も気になる。
空気も悪いし、体も重い。
自然と、“タバコから距離を取る”ようになっていたんだ。
パチンカス×タバコの恐ろしい相性──二重依存の地獄
実は俺、かつて“元パチンカス”でもあった。
当時の俺にとって、タバコとパチンコは切っても切れない“最高のコンビ”。
- 開店待ち → タバコ
- 台確保 → タバコ
- 打ちながら → タバコ
- 大当たり後 → ご褒美タバコ
- 負けても → なぐさめタバコ
タバコは、勝ち負けの感情を和らげてくれる“麻酔薬”のような存在だったのかもしれない。
そして気づけば、1日中パチ屋にいて、3箱のタバコを吸っていた。
タバコをやめるということは、その“思考の習慣”ごと手放すことでもあった。
金額よりも時間を失ったことの方がショックだった
770万円という金額は、衝撃だった。
欲しい車が買えた。
新築住宅を立てる予算を増やせた。
配当株に回していれば、年間38万円の不労所得になっていた。
でも、俺にとってそれ以上にショックだったのは「760日間」の方だった。
この時間を稼ぐことに全振りで来ていれば、いくらになっただろう。
俺がタバコを吸っているだけの動画を撮っていれば、2年以上見続けるという地獄動画が出来上がる。
人生の2年以上、ただ吸って吐いてを繰り返していただけ。
お金は取り返せるかもしれないが、「時間は二度と取り戻せない」と言う当たり前のことに気付かない。
学ぶことも、動くことも、成長することもできたはずの2年を、ただ灰にしていた。
タバコ代をS&P500に回していたら、今どうなっていたのか

俺のブログを見ている方に一番知ってもらいたいのは、
俺がタバコに使っていた金額を、もし毎年S&P500に積み立てていたら──という視点だ。
1日3箱 × 平均350円 × 365日 × 20年
総額:7,665,000円
これを年利7%で20年間積立投資していた場合……
📈 評価額:約1,681万円
つまり俺は、タバコで「約1,700万円の資産形成チャンス」を燃やしていたということ。
関連記事だ。
しかも、これがたった1人分。
夫婦で吸ってたら? 30年吸ってたら?
……想像するだけで寒気がした。
投資していれば:
- きらびやかなインスタをしていたかもしれない(笑)
- Xで運用自慢をしていたかもしれない(笑)
- 今ごろ、資産運用セミナーで偉そうに語ってたかもしれない(笑)
だけど俺は、タバコを選び続けた。
未来じゃなく、「今だけの快感」に課金していた。
この現実を直視してからは、さすがに吸いたいとは思わなくなった。
「禁煙はツラい」とよく言うけれど、
俺にとって一番ツラいのは、“気づかなかった20年間”だった。
それでも「今から」なら間に合う──俺が証明する
今、俺は高配当株投資を少しずつ始めている。
以前のようにお金を「燃やす」のではなく、
「未来に使う」意識が、ようやく芽生えた気がする。
タバコをやめたことで、得たものもある。
- 息切れが減り、筋トレが捗るようになった
- 家族に「たばこ臭い」と言われなくなった
- イライラが減った気がする
過去は取り戻せない。
でも、未来は選べる。
これは、タバコをやめたからこそ手に入った視点だ。
最後に──この記事が届いてほしい人へ

禁煙のブログはたくさんある。
でも、このブログは「禁煙がすごいこと」だとは言わない。
俺が伝えたいのは、
- 「気づいたら、誰だってやめられる」
- 「でも、気づけないまま、未来を削ってしまうこともある」
- 「だから、自分が何を“燃やしてきたか”だけでも、一度は数字で見てみてほしい」
ということだ。
特に、車椅子生活をされている方で、
「吸いたいけど、面倒くさい」「でもやめられない」
そんな方がいたら――
きっかけは、行動じゃなくて“距離感”かもしれない。
これは、かつて「パチンコとタバコに人生を燃やしていた男」が手に入れた、
新しい生き方のスタート地点の話だ。
🗒️ ブログに書けなかった感情の記録を、実録として書いている――ヘタゴリラ一代記(note)
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