【実話】知らないと詰む?労災保険と障害年金の“致命的な違い”

障害年金
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はじめに|事故で突然働けなくなった日

ある日、現場での事故により、私は両下肢に障害を負い、仕事を辞めざるを得なくなりました。
「明日から働けない」──その現実は、想像を絶するものでした。

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👉 この記事は、現場仕事をしている方、自営業者の方にぜひ読んでいただきたい**実体験**です。

半年以上に及ぶ入院生活は、個人事業主の私と家族にとって大きな試練でした。どの制度が使えるのか、何が補償されるのか──何も分からない中で、必死に情報をかき集めていたことを覚えています。

そして、そこで直面したのが「障害年金はすぐにはもらえない」という制度の壁でした。

障害年金はすぐにもらえない?「1年6ヶ月ルール」の壁

障害年金には、“1年6ヶ月ルール”という制度があります。

最初に病院を受診した日(初診日)から原則1年6ヶ月経たないと申請できない。

つまり、障害を負ってもすぐには申請すらできず、ただ待つしかないのです。
このルールを知らなかった私は、現実に打ちのめされました。

さらに、障害年金の申請手続きは非常に複雑。多くの方が社労士に依頼するという話も聞きましたが、当時の私は経済的な余裕もなく、自力で申請を行いました。

書類の不備で何度も書き直し、役所に足を運び、精神的にも体力的にも消耗する日々──それでも「やるしかない」と踏ん張りました。

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労災からの支えが「希望の補償」だった

そんな中、私を支えてくれたのが「労災保険」でした。

私は建設労働組合に加入しており、月5,000円の掛金で労災保険にも加入していました。この「特別加入制度」によって、個人事業主でも労災保険の適用を受けることができたのです。

特別加入制度とは?
労働基準法上では労災保険は本来、会社に雇用されている労働者向けの制度ですが、「特別加入制度」によって一人親方や中小企業の事業主なども任意で加入することができます。建設業や運送業など、ケガのリスクが高い職種の自営業者には特に重要な制度です

事故直後から、以下のような支援を受けることができました:

  • 療養補償給付:治療費の全額を労災が負担
  • 休業補償給付:基礎給付日額(16,000円)の80%相当が支給(休業補償60%+特別支給金20%)

申請の多くは建設労働組合が代行してくれました。書類提出やスケジュール調整も含めて、組合担当者が親身にサポートしてくれたおかげで、私は安心して治療に専念することができました。

この支援は、症状固定前──つまり障害年金が対象外となる期間にも継続されました。その後、障害が残ったことで「障害補償年金」へと切り替えられました。

もしこの労災保険がなかったら、我が家の生活は完全に破綻していたと思います。

労災以外の長期入院には備えが必要

ただし、ここで大事なのは「労災は労働災害にしか適用されない」という点です。

私のような事故ではなく、病気や私的なケガで長期入院が必要になった場合、労災保険は一切の補償をしてくれません。

半年以上の入院生活を経験した今、もしこれが労災でなかったらと思うと、背筋が凍るような気持ちになります。そのようなケースに備えて、就業不能保険や医療保険など、民間の保障をしっかり備えておくことの重要性を痛感しました。

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公的制度の隙間を埋めるのは、自分の備えと選択

障害年金は、1年6ヶ月経たないと申請できず、実際の支給までにも時間がかかります。
特に自営業や国民健康保険加入者には、会社員のような傷病手当もありません。

私を支えてくれたのは、以下の制度でした:

  • 労災保険(組合加入)
  • 就業不能保険(たまたま加入していた)
  • 学資保険(払済扱いで継続)

どれも「自分で加入していたからこそ」助かったものです。制度の仕組みも受給のタイミングも理解していなかった私にとって、これらは偶然の備えでしたが、それが命綱となりました。

障害年金と労災補償の支給タイミングの違い

タイミング労災保険の支給内容障害年金の状況
事故直後療養補償(治療費全額)対象外(申請不可)
事故翌日〜症状固定休業補償(基礎給付日額の80%)対象外(1年6ヶ月待機)
症状固定後障害補償年金 or 一時金ようやく申請可能(審査あり)

まとめ|2つの制度を知って「守られる力」を手に入れる

障害年金は、申請に時間がかかり手続きも煩雑です。
一方で労災保険は、事故直後から支援を始め、迅速に生活を支えてくれる制度です

私自身、ブルーカラーの現場で働く者として、こう強く感じました:

身を守る制度は、“待つもの”ではなく“備えるもの”。

特に自営業者や現場で働く方には、次の2つの備えをおすすめしたいです:

  • 労災保険(組合等を通じた加入)
  • 民間の就業不能保険・医療保険など

障害を負ってからの“最初の1年6ヶ月”──
ここをどう支えるかが、その後の人生を大きく左右します。

私の体験が、少しでも誰かの参考になれば嬉しいです。

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