支えを力に変える──A型と事業所得で描く“次の自立”

自立支援
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※この記事では、僕自身の体験と、障害年金制度に関する制度情報をもとに、「年金と仕事の両立」に悩む人へ向けて、ひとつの視点を紹介します。


はじめに──「支えを受け取ること」と「働くこと」のあいだで

障害年金を受け取りながらも、少しずつ働けるようになった──。

そんなとき、真っ先に頭に浮かんだのは「働いたら年金が止まるのでは?」という不安でした。

僕は元・建設業の個人事業主でしたが、事故をきっかけに重度の身体障害を負いました。

そこから、リハビリと筋トレを続け、ようやく“軽作業ならできそう”というレベルにまで回復。

ですが、同時に「直接雇用=年金の減額・支給停止リスクがあるのでは?」という、グレーな不安とも向き合うことになったのです。

この体験を通じて気づいたことがあります。制度と向き合いながら、自分のペースで“次の一歩”を考える──この記事では、そんな視点を共有したいと思います。

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第1章|なぜ「就労」が不安になるのか?制度の“見えにくさ”

障害年金制度のポイントは「労働の実態」にあります。

つまり、

  • フルタイム雇用で働いているか?
  • 労働時間・業務内容がどれだけ負荷を伴うか?
  • 継続性・安定性のある収入か?

こうした観点から「もう障害状態ではないのでは?」と見なされると、支給停止や等級変更の対象になることがあります。

一方で、A型事業所や福祉的就労では、

  • 短時間就労(週20時間未満)
  • 軽作業
  • 支援者の配置 といった要素があるため、“生活に制限が残る中での就労”として認められやすい仕組みになっています。

厚生労働省も、「働いているから即支給停止になるわけではない」と明記しています。 👉 障害年金Q&A(厚生労働省)


第2章|僕がたどり着いた「働き方の選択肢」

僕は最初、A型事業所(就労継続支援)での軽作業を試しました。

これは雇用契約があるため、制度的には“労働”とみなされます。

勤務は、月〜金の9時〜15時。仕事内容は、封入作業や仕分け、清掃、事務補助などの軽作業。

月5万円程度の収入でしたが、「社会に戻れた」という実感を得るには、十分すぎる経験でした。

とはいえ――元・事業主だった自分には、どうしても“水が合わなかった”。

  • 言われた作業を、ただ毎日繰り返すことへの違和感
  • 周囲との価値観や働き方のギャップ
  • 自分の裁量や工夫を発揮できないもどかしさ

そんな積み重ねで、結局3ヶ月で退所しました。

それでも、「働くことは絶対にNGではない」という確信が持てたことは、何より大きかったです。

また、A型事業所の中には最近、「軽作業以外」の業種も増えつつあります。

📊 A型事業所で可能な職種の例(地域や事業所による)

分類主な仕事内容特徴・傾向
🛍️ 軽作業系商品の袋詰め・箱詰め・検品・シール貼りなど比較的単純で身体的負荷が低い。かつての主流
🧹 清掃・施設管理ビル・公園・施設の清掃、備品管理など体を使いたい人向け。自治体からの委託も多い
💻 IT・パソコン系データ入力、画像加工、SNS投稿代行、簡単なコーディングなど比較的新しい。スキル型A型。競争力がある
📦 EC・ネットショップ系商品撮影、商品登録、梱包・発送、在庫管理など小規模事業所で導入進む。やりがい重視も多い
☕ 飲食・カフェ運営カフェ・レストランでの接客補助、調理補助実践的、接客が好きな人に向いている
✂️ ハンドメイド系アクセサリーや布製品の製作・販売など少数だが「作ること」が得意な人に人気
🗣️ クリエイティブ系(ごく一部)動画編集、ライティング、ブログ運営など利用者のスキル次第。事業所の体力による

地域や設備によって差はありますが、「ネットスキルが育つ」「事業所得にも応用できる」ような内容が選べる事業所もあるのです。

僕自身、こうした仕事に出会えていたら、もう少し長くA型を続けられたかもしれません。

🔰【ここで悩んでいるあなたへ:A型が合うかチェックリスト】

以下に1つでも当てはまれば、A型就労が“選択肢”になるかもしれません。

  • 朝起きて、出かける習慣を少しずつ取り戻したい
  • 自分の得意・不得意を整理しながら、短時間だけ働きたい
  • 家以外の場所で、人と話す機会を少し持ってみたい
  • 将来的には自営・在宅ワークも視野に入れている

✅ もし「自分にもできそう」と思えたら、まずは役所の障害福祉課や就労支援センターに相談してみることをおすすめします。
「試す」ことにリスクはありません。


第3章|A型で学んだことを“自分の仕事”に活かす

僕が最終的に選んだのは、ブログとSNSを使った情報発信という「事業所得」の道でした。

A型のような“支援つきの環境”であれば、まず仕事の習慣を取り戻せる。

そのうえで、そこで得たスキルやリズムを活かして、“自分の裁量で働く道”にもつながる可能性があると思ったんです。

つまり、「A型は通過点」というより、「A型は“次の自立”への土台づくり」だった。

もちろん、A型で長く働き続けるのも立派な道です。

でも僕は、「自分で事業を育てて、自立の一歩を踏み出したい」と思った。

だから、ブログやSNSを軸に、“収益=自分の信用”という働き方を試すようになったんです。

今では、事業所得を伸ばす時間がとても有意義だと感じています。


第4章|「もらい続ける」ことが目的じゃない

僕が伝えたいのは、「年金を減らさずもらい続けるために働く」ことではありません。

働けるようになれば、自分の足で立ちたい。 でも、それまでの“支え”は遠慮なく使わせてもらっていい。

その想いです。

年金制度は「ずっと甘えるもの」ではなく、「再び立ち上がるまでの橋渡し」だと、今は思っています。

もちろん、すべての人がすぐに働けるわけじゃない。

「働けるようになったけど不安」という人にも、制度は必要です。

焦って自立する必要はない。支えられながら、成長していく。

それこそが、僕にとっての“誠実な恩返し”のかたちです。



【まとめ】この記事が届いてほしい人へ

  • 「年金をもらっていると働きにくい」と感じている方
  • 「制度のグレーさが怖くて、一歩が踏み出せない」方
  • 「本当は稼ぎたいけど、どこまでやっていいのか分からない」方

そんなあなたにこそ、この記事が届いてほしい。

制度を正しく使うことは、ズルでも逃げでもない。

むしろ「稼げるようになってから返す」くらいの気持ちで、いまは堂々と“土台を借りて”いいんです。

そしてその土台を、自分の力で踏みしめていく。

それが、僕らなりの“再出発”なんじゃないかと思っています。

※本記事は特定の行為を推奨するものではなく、実体験と制度上の情報をもとに個人的見解を述べたものです。ご不安な方は、年金事務所または社労士等の専門家にご相談ください。

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